ボクセルアートとは「3Dのドット絵」です
ボクセルアートとは、「ボクセル(Voxel)」という立方体のブロックを組み合わせて作る、3Dアートのことです。
「ボクセル」という言葉は、画像を構成する最小単位である「ピクセル(Pixel)」と、体積を意味する「ボリューム(Volume)」を組み合わせた造語。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、心配はいりません。 簡単に言えば、「3Dになったドット絵」、あるいは「デジタル世界のレゴブロック」のことです。
平面にポチポチと点を打って絵を描くドット絵が、そのまま立体になった世界。それがボクセルアートです。 レゴブロックのように、カクカクとしたブロックを積み重ねて、キャラクターや建物、乗り物など、ありとあらゆるものを自由に創り出すことができます。
ボクセルアートの3つの魅力
なぜ今、ボクセルアートが世界中のクリエイターや企業から注目されているのか?その魅力は、大きく3つあります。
- 絵心がなくても「できそう!」と思える手軽さ
絵を描く、と聞くと「デッサン力」や「画力」が必要だと感じてしまいますよね。しかし、ボクセルアートの基本は「ブロックを置く・積む・色を塗る」だけ。まるで粘土遊びのように、直感的に形を作っていくことができます。
- どこか懐かしくて、新しい
ファミコン時代のゲームのような、どこか懐かしいドット絵の雰囲気。それに立体ならではの奥行きと表現力が加わることで、レトロなのに新しい、独特で温かみのある世界観が生まれます。
- 初心者からプロまで、活躍の場が無限大
趣味で楽しむのはもちろん、実は様々な分野でボクセルアートは活用されています。あなたの「好き」が、新しい仕事になる可能性も秘めているのです。
どんなことに使われているの?広がるボクセルアートの世界
ボクセルアートは、個人の創作活動の枠を飛び出し、様々なビジネスシーンで活用されています。
- ゲームの世界

世界的な人気を誇る『マインクラフト』はもちろん、スマホゲームの『クロッシーロード』など、多くのゲームでボクセルアートが採用されています。
- 音楽の世界
『Mili』というアーティストのミュージックビデオにも使われています。前編が幻想的なボクセルアートで構成されており音楽の世界観を表現する新しい手法にもなっています。
- メタバース(仮想空間)

近年注目を集める「メタバース」の世界でも、ボクセルアートは大活躍しています。『The Sandbox』という有名なメタバースプラットフォームでは、ユーザーがボクセルアートでキャラクターやアイテムを作り、ゲームを公開したり、売買したりすることができます。
- NFTアート

こちらは『Meebits(ミービッツ)』というボクセルアートのキャラクターです。NFTアートとして、主に海外で取引されているコレクションです。デジタルデータに資産価値を持たせる「NFT」の世界でも、親しみやすいボクセルアートの作品は人気が高く、多くのクリエイターが活躍しています。

2025年9月6日時点で、0.641ETH(1ETH = 68万円換算で約44万円)で取引されています。デジタルなブロックの作品が、世界的な資産価値を持つ時代になっているんです。
ドット絵(ピクセルアート)との違いは?
ここで、よく似ていると言われるドット絵(ピクセルアート)との違いを整理しておきましょう。
- ドット絵(ピクセルアート):平面(2D)。正方形のピクセル(点)で構成される。
- ボクセルアート:立体(3D)。立方体のボクセル(箱)で構成される。
ドット絵が「絵画」だとしたら、ボクセルアートは「彫刻」や「ジオラマ」に近い、と言うとイメージしやすいかもしれません。
どうやって作るの? PC1台あれば、今日から始められます
「なんだか面白そうだけど、作るのが難しそう…」 そう思ったあなた、ご安心ください。
ボクセルアートは、無料で使える専用ソフトを使えば、誰でも簡単に始めることができます。 代表的なソフトには**「MagicaVoxel」や「VoxEdit」**などがあり、特別な知識がなくても、マウス操作だけで作品作りを楽しむことが可能です。
基本的な制作の流れは、たったこれだけ。
- モデリング:ブロックを置いたり消したりして、大まかな形を作る。
- ペインティング:パレットから好きな色を選んで、ブロックに色を塗る。
ね、なんだかできそうな気がしてきませんか?
まとめ:さあ、あなたも「創る」楽しさを体験しよう
今回は、「ボクセルアートとは何か?」というテーマでお話ししました。
- ボクセルアートは「3Dのドット絵」
- 絵心がなくても、レゴのように直感的に作れる
- ゲームやメタバースなど、活躍の場が広がっている
- 無料ソフトで、誰でも今日から始められる
ボクセルアート研究所では、これからボクセルアートの始め方や、制作ツールの使い方、そして福祉や教育の現場での活用法まで、どこよりも分かりやすく、丁寧に発信していきます。
この記事で少しでも「面白そう!」と感じていただけたなら、とても嬉しいです。 まずは、「なぜボクセルアートが、デジタルアート初心者にとって『優しい』のか」、その理由を詳しく解説した次の記事も、ぜひ読んでみてください。
あなたのクリエイティブな毎日が、ここから始まることを願っています。
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